office / factory

生産拠点としてのオフィスと工場
「家のようなオフィス」「大きな家のような工場」
戦後をささえた生産拠点の更新
終戦後の経済復興を支えた工場やオフィス,複合ビルの多くは,築50年余りが経過しています。
昭和56年以前に建てられた建物は, 同年に制定された新耐震構造基準では施工されていません。
例えば, 鉄筋コンクリート造の配筋量はおおよそ3/4程度現行より少ない印象です。
主に耐震改修の工事は,この年代の建物に行われており, 耐震診断から運営までの総合的な視点で
耐震改修か? 建て替えか? 今後の方向性を検討する時期にさしかかっています。
『エネルギーの地産地消』
311の大震災を機に,気候風土の条件に適った熱源や設備の考え方として 『地産地消』ともいうべき新しい価値観が生まれました。
例えば, 足元にある地中熱や井戸,風や太陽などの採算性が高まり,生産拠点での採用にも実現性が増してきています。
日進月歩の設備効率
空調や照明の設備効率は,10年ごとにおよそ2倍のスピードで技術革新が進んでいます。 同時に省エネを視覚的にコントロールできるアプリ導入なども進み,設備を刷新する好機でもあります。
有機的に補完しあう構築的なプラン
こうした 省エネに有効な手法を有機的に統合し構築するのが,実際のプランです。 地形や配置,高さ,方位と開口部,素材,植栽など。 内部の要請だけで平面を決定するのではなく,外部環境の声にも耳を傾けることで,相互のバランスが生まれます。
楽しくヒューマンな生産環境へ
デザインの根底にあるのは,生産拠点の性能向上とともにに,そこで働くひとり一人がびのびと能力を発揮し,個人の幸せ感に結びつくような,次世代に通じる人間的な生産環境の充実,ヒューマンな環境づくりです。 敷地の特性や気候風土,そして求められるプログラムに応じて『内と外』の声に耳を澄ませながら,唯一無二の建築プランを提案します。
街並みを豊かにするランドスケープ
建築とともに,それを取巻く多様な植栽や半屋外のくつろぎの場をバランスよく設えます。
「いい雰囲気だな」とふっと散歩したくなるような,近隣にその魅力がじんわり沁み出していくような,周辺の街並みも優しく取り込む緑豊かなランドスケープをつくります。